このページでは、コロナ禍(2021年7月)にアメリカから日本に帰国した筆者の実体験を紹介します。
到着空港ではどんなことが行われたのか?何を準備すればいいのか?うまく過ごすためのヒントなど、日本へ帰国する際に役立つ情報をまとめています。
体験談の前提条件
はじめに、筆者が帰国した際の諸条件を確認してください。
これらの条件は人によって異なり、あなたが体験することと異なる可能性があります。
- 2021年7月1日時点の情報
- ロサンゼルス空港発/成田空港着
- 大人ひとり
- 搭乗前(72時間前)検査の結果は陰性
- 使用航空会社はANA(全日空)
- 帰国後3日間の強制隔離対象
「日本からアメリカ」については【日本→アメリカ】準備すべきものや注意点は?現地でやるべきことを参考にしてください。
到着空港での流れ
空港に到着してからは主に以下のような行程を辿ります。
- 提出書類の事前チェックおよび本人確認
- コロナ検査
- アプリ実装の確認および説明
- 待機(結果待ち)
- 入国審査
- 手荷物ピックアップ
- 税関検査
- 解放
提出書類のチェックおよび本人確認
飛行機から降りてすぐの広い場所に集められます。
番号が振られた椅子に座り、全員が集まった時点で複数の検疫官がひとりひとりの書類をチェックしていきます。
この際にチェックされる書類は以下の通り。
- パスポート
- 検査証明書
- 誓約書
- 質問票のQRコード(紙またはスクリーンショット)
- 機内で配布される自主隔離ルール表(裏面に記入欄あり)
早ければひとりあたり1-2分で完了しますが、外国人や家族連れの方もいるので、すべて完了するまで30分から1時間くらいかかります。
筆者はここで1時間くらい待ちました。
ちなみに、オリンピック関係者は優遇されていて、別の係員が次の行程に案内していました。(オリンピック関係者は降機も優先だ)
最も重要な書類が「検査証明書」です。検査証明書については日本へ帰国時に絶対必要な「検査証明書」とは?で詳しく紹介しています。
コロナ検査
すべての人の書類チェックが終わると、5人から10人単位でコロナの検査場へ移動します。
どんなに早く案内されても結局待つので急ぐだけ無駄です。
検査を受ける前に再び書類チェックがあります。
どこから帰国したのかを尋ねられます。(ここで強制隔離の対象になるか判断されるっぽい)
書類チェックが終わると個別ブースに案内されて「唾液検査」の検体採取を行います。
検体を検疫官に渡して次の場所へ移動します。
この行程で、あなたのパスポートに「検体番号」のステッカーが貼られ、検査結果通知にこの番号が使われます。
アプリ実装の確認および説明
次の場所でも書類チェックを受けた後、個別に検疫官と面談します。
ここでは以下のチェックおよび説明を受けます。
- 実装を指定された3つのアプリの確認(OEL・My SOS・COCOA)
- GPS設定の確認
- 通知設定の確認
- アプリの動作チェック
- メールアドレスの有効性確認
- 14日間の待機期間中にすべきことの説明
- 待機期間中のルールブック受け取り
ここでは、検疫官があなたのスマホを操作するので覚悟しておきましょう。
便宜上「検疫官」と表現していますが、実際には日本語が堪能なアジア系外国人のアルバイトが担当しています。
「いい仕事だ」とのことでした。
待機(結果待ち)
次の場所では書類チェック、誓約書の提出、質問表(QRコード)の提出が行われた後、指定された番号の席で待機します。
成田空港の場合、ここで初めて自動販売機を利用でき、飲料を買うことが可能です。
随時、放送で検体番号が読み上げられるので、呼ばれたら検査結果を聞きに行きます。
陰性の場合、陰性証明書を受け取り、入国審査に向かいます。
陽性の場合、検疫官の指示に従って待機させられます。
強制隔離対象者の検体番号は呼ばれることはなく、バスの手配ができるまで待つことになります。
筆者は2時間半ほど何の連絡もなくひたすら待ちました。
強制隔離の体験談は変異株の水際対策強化で3日間強制隔離された時の様子で詳しく紹介しています。
入国審査
通常の入国審査を受けます。
先の行程で受け取った「陰性証明書」を提示する必要があります。
筆者が通過した時にはすべてのレーンが閉まっていたので、職員さんのオフィスでスタンプを押してもらった。
手荷物ピックアップ
通常通り、預けた荷物をピックアップします。
ここにたどり着く時点で、到着から3時間ほど経過しているので、ターンテーブルからあなたの荷物は降ろされており、一箇所にまとめられています。
筆者は荷物が多かったのでカートに乗せられていました。
わざわざ職員さんが待っていてくれた。
税関検査
通常通り、税関検査を受けます。
別送品や申告すべき物がない場合はスムーズに通過できるでしょう。
筆者は税関職員の方に労いの言葉をかけてもらえました。
解放
税関を通過すれば到着ロビーに出ます。
ここから先の公共交通機関の利用は禁止されているので、以下の方法いずれかで目的地に向かわなければいけません。
- 家族や友人による自家用車での送迎
- ハイヤー
- レンタカー
- 京成スカイライナー専用車両(京成上野駅からはハイヤーまたは自家用車を使わなければいけない)
到着ロビーに着いてからの行動は実質的に監視がないため、荷物を宅配便で送り、あたかも一般人として電車で帰宅する人も多いようです。
このような行為が横行しているようですが法律違反になります。
法律を遵守する誓約書を提出済みで、GPSによる監視下にあることを忘れてはいけません。
14日間の待機期間については【実体験】14日間の待機期間とは?罰則は?やってはいけないことで詳しく紹介しています。
タイムライン
到着から入国までのタイムラインです。
15:50:着陸
16:10:降機
16:15:提出書類のチェックおよび本人確認
17:30:コロナ検査
17:50:アプリ実装の確認および説明
18:00:待機(結果待ち)
20:30:入国審査
20:35:手荷物ピックアップ
20:38:税関検査
20:45:バス移動
21:10:強制隔離先の部屋に到着
筆者は3日間の強制隔離対象地域(アメリカ・アリゾナ州)からの帰国だったため、税関検査後に専用バスで隔離先へ移動しました。
その時の様子は変異株の水際対策強化で3日間強制隔離された時の様子で紹介しています。
準備するもの
コロナ禍において海外から日本へ帰国する際には、以下のものをあらかじめ準備する必要があります。
- 検査証明書(紙)
- 誓約書(紙)
- 質問票(紙またはQRコード)
- 監視用アプリ3つ
- 有効なメールアドレス(スマホで機能すること必須)
最も重要で準備が大変なのが「検査証明書」です。
検査証明書については日本へ帰国時に絶対必要な「検査証明書」とは?で詳しく解説しています。
その他に準備すべき、誓約書、質問票、監視用アプリについては【アメリカ→日本】帰国時の流れや自主隔離、コロナの影響は?で紹介しています。
実体験から得たうまく乗り切るヒント
筆者が実体験を通じて得たうまく乗り切るためのヒントをお伝えします。
書類はすべて紙にすべし
以下の必要な書類は出発前にすべて印刷して紙で持っておきましょう。
- 検査証明書
- 誓約書
- 質問票
出発空港および到着空港では頻繁に書類のチェックがあるため、紙ベースで持っていれば楽です。
クリアファイルにまとめるべし
到着空港では、その都度提示を求められる書類が異なります。
簡単に探せて取り出せるようにクリアファイルに入れておくと便利です。
クリアファイルにはパスポートも入れておくと楽です。
とくに、お子様連れの場合は、家族分を個別のクリアファイルにまとめておくと便利だと思います。
スマホは充電満タンに
到着空港ではとにかく待ち時間が長いので、スマホを使う時間が増えがちです。(無料Wi-Fiもある)
また、監視用アプリの設定などでもスマホを使うので、あらかじめ機内で充電しておきましょう。
空港内には電源プラグやUSB型電源プラグがあるので、充電用ケーブルを持ち歩くことをおすすめします。
お菓子があると安心
到着空港では税関を超えるまで食料が手に入りません。
売店は閉まっており、せいぜい自動販売機で飲料が買えるくらいです。
待ち時間での空腹を避けたい人、お子様連れの方はお菓子などの食べ物を持っていると安心でしょう。
お子様連れは暇つぶしグッズを準備
空港到着から入国できるまで最低でも3時間はかかるので、お子様用の暇つぶしグッズを用意しておきましょう。
お子様の機嫌や体調管理には細心の注意を払ってください。
ちなみに、お子様連れを優先して扱うサービスはなかったようです。
優先されていたのはオリンピック関係者だけでした。
まとめ
コロナの影響で帰国時はとても大変だと分かったと思います。
到着空港では最低3時間はかかり、書類チェックや移動、ひたすら待つことに耐えなければいけません。
日本へ帰国する際はこの記事を参考にして旅程を組むようにしてください。